menu

納豆の健康効果
納豆の発酵健康成分

大豆そのものが持つ健康成分

納豆は健康価値の高い食品ですが、その原料である大豆そのものにも、健康に効果のある成分がたっぷり含まれています。畑の肉と呼ばれるほどに豊富な「植物性たんぱく質」を筆頭に、「ビタミン」「食物繊維」「カルシウム」、ポリフェノールの一種である「大豆イソフラボン」 や「大豆サポニン」他、一粒一粒に栄養がギュッと詰まっているのです。さらに、コレステロールの吸収を抑えることで近年話題になっている「植物ステロール」も含まれています。

納豆をつくりだす納豆菌が
免疫力アップに効果

納豆をつくりだす納豆菌は、わらや枯れ草、土の中など、日本中どこにでもいる菌です。納豆の健康価値は広く知られていますが、これは大豆の栄養をそのまま受け継いでいるというだけではありません。大豆と納豆菌が一緒になって発酵する過程で、ポリアミンやビタミンなど両者の持つ健康成分を増やしたり、「ビタミンK₂」「ナットウキナーゼ」といった新たな健康成分を生み出したりしているのです。また、納豆菌そのものにも免疫力を高める力があることがわかっています。

納豆菌がつくりだす健康成分

栄養いっぱいの大豆と、それ自体が健康成分である納豆菌。この2つが力を合わせることで、ビタミンK₂、ナットウキナーゼという成分が生み出されます。また、大豆や納豆菌に含まれていたポリアミンも増加。これらは、近年続々と健康効果が発表されている注目成分なのです。

発酵で産生される健康成分

ビタミンK2

股関節骨折予防

血中ビタミンK₂濃度と納豆摂取量には相関がみられ、股関節骨折率とは逆相関があることが調査によって明らかになりました。関東以北と比べて納豆消費量の少ない関西で、骨折率が高いこともわかっています。

出典:「納豆に『オートファジー』促す成分 骨折予防にも」(日経BPヒット総合研究所が作成。日経電子版2016年10月13日)

ポリグルタミン酸

血糖値上昇抑制効果

納豆のネバネバの主成分であるγ―ポリグルタミン酸は、多くの発酵食品の中でも納豆に多く存在し、血糖値制御に関係しています。 実際に米飯と納豆を一緒に食べた時に米飯のみを食べるのに比べ、食後の血糖値の上昇やインスリンの過剰な分泌を抑えられていました

ナットウキナーゼ

血栓症抑制効果

ナットウキナーゼは血栓の主成分に直接働きかけて溶解する作用があることがわかっています。

健康な人たちを2グループに分けて、納豆あるいは煮た大豆を食べてもらった後で血液を調べた結果、煮た大豆グループの血液中には血栓溶解酵素がほとんどありませんでしたが、納豆グループでは8時間に渡って血栓を溶かす働きが持続しました。

発酵で増加する健康成分

大豆イソフラボン

更年期症状緩和効果

納豆の発酵により、腸から吸収しやすいイソフラボンの形(アグリコン型)に変化します。アグリコン型イソフラボン(ゲニステイン)は、女性ホルモン(エストロゲン)の化学構造式とよく似た働きがあり、女性の美容と健康に役立つ成分として大変注目されています。アグリコン型イソフラボンを摂取することで、ホルモンバランスを整え、のぼせやほてりなどの更年期症状の改善効果があることがわかっています。

ポリアミン

アンチエイジング

細胞分裂や増殖に欠かせないアンチエイジングの成分で、私たちの体内でも作られているポリアミン。加齢によってポリアミン産生作用は落ちてしまいますが、食品から摂ることで、補うことができることがわかっています。

日本生まれのスーパーフード「発酵食品」

近年、話題のスーパーフード。一般的な食品より栄養価が高かったり、ある一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれていて、健康価値のある食品のことを指しています。これには、まさに納豆を始めとした日本の発酵食品が当てはまります。

発酵食品とは、微生物の力を借りて、もとの食材にはない風味を生み出し、私たちの身体に有用な成分が高まった食品です。世界的にはヨーグルトやチーズが有名ですが、日本には毎日の食卓に当たり前のように並ぶ発酵食品がいくつもあります。和食文化のグローバルな広がりには、こういった発酵食品の貢献も大きいのではないでしょうか。

醤油


醤油

小麦・大豆を原料とする麹に食塩水を加えて、発酵させたのが醤油。植物性乳酸菌を含有しています。日本独特の調味料です。


酢

米やとうもろこしからつくる穀物酢、りんご果汁を原料にしたりんご酢がお馴染み。疲労回復や、食欲アップの効果が期待できます。

納豆


納豆

大豆と納豆菌でつくられる納豆。栄養と健康成分が豊富です。免疫力を高める効果も注目されています。

漬け物


漬け物

日本固有の発酵漬け物が糠漬け。そこには乳酸菌や酵母がいっぱい。糖尿病や動脈硬化予防の効果も明らかにされています。

みそ


みそ

大豆、米、麦、食塩、そして麹菌からつくられるみそ。必須アミノ酸、ビタミン、ミネラルも豊富です。

日本酒


日本酒

米と麹菌から生まれるのが日本酒。アミノ酸のアルギニンが多く、免疫機能の向上、肌の調子を整えるのにも良いと言われています。

かつお節


かつお節

かつおと麹菌が一緒になってできるかつお節。高たんぱくで低脂質、ビタミンB群やミネラルもたっぷりです。最近フランスにかつお節工場がつくられ、話題になりました。

くさや


くさや

伊豆・新島の名物くさや。青魚の発酵食品です。かつて島民は薬代わりに利用していましたが、研究によって、天然の抗生物質が含まれていることが明らかになっています。