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納豆の健康効果
納豆の発酵健康成分

納豆菌の種類

平安時代の書物にも記されていた納豆。納豆生成菌の分離成功によって、古代人が偶然発見した納豆生成のプロセスが科学的に解明されました。その菌こそが納豆菌です。稲わらや枯れ草にくっついている微生物・枯草菌の一種で、納豆をつくるのに欠かせません。この納豆菌を煮た大豆にかけると、納豆菌はどんどん増えて大豆は発酵し、煮豆は納豆に変わります。そのときに、たんぱく質を分解して特有の粘質性とにおい、アミノ酸など旨味のもとになる成分や、ビタミンK₂、ナットウキナーゼなど煮豆にはない栄養もつくりだします。

ひとことで納豆菌と言っても、非常に多くの種類があり、まだ発見されていない納豆菌も無数にあると言われるくらいです。種類によってそれぞれに異なる性質を持っており、納豆菌によって、納豆のネバネバ具合や味、におい、栄養成分の量などが違ってきます。大手メーカーでは自社内で開発した独自の納豆菌を使っているところもありますが、日本三大納豆菌として「宮城野菌」「成瀬菌」「高橋菌」が有名です。中でも宮城野菌系は多く、全国のたくさんの納豆メーカーで広く使われています。

納豆

第1世代 古くから使われている納豆菌

第2世代 食べやすさを求めた納豆菌

おいしくて、健康的な食べ物・納豆。食べる場所を選ばずに食べたい!そんな思いに応えて開発されたのが、「においが気にならない」「ネバネバが少ない」納豆をつくりだす納豆菌です。

例)糸引きの少ない納豆「豆乃香」

第3世代 健康効果を追求した納豆菌

ますます高まる消費者の健康志向に応えるべく、これからの納豆菌は健康効果を追求する方向に進んでいきそうです。もともと「健康に良い」と言われている納豆は、さらに健康機能の高い食べ物へと進化していきそうです。

注目される機能性納豆菌

納豆菌一つひとつの性質の違いを生かして、さらにおいしくなること、ネバネバやにおいの少ない食べやすいことを狙い、各納豆メーカーがオリジナル納豆菌の発見と開発をしています。これからは、納豆菌の新たな性質や身体にいい成分に着目した次の時代を担う健康機能がより高い納豆菌の発見が期待されています。健康志向が強い現代社会で、消費者の要望に応える機能性納豆菌はいよいよ注目されていきそうです。

納豆菌の性質

稲わらを始め自然界に広く分布する枯草菌(こそうきん)の仲間で、学名は「 Bacillus subtilis var. natto(バチルス・サブチリス・ナットー)」です。芽胞と呼ばれる殻をつくるのが特徴で、乾燥や熱に非常に強く、天日干しをしても真空状態でも生き残り、プラスマイナス100℃の環境にも耐えることができます。

納豆菌の性質

納豆菌の性質

納豆菌の発酵過程

納豆菌が活発に活動できる温度は40℃前後です。 納豆菌が大豆の成分を栄養にして、豆表面で繁殖して納豆に変化していきます。納豆菌は繁殖しながら大豆の成分を分解する酵素を利用して、納豆のネバネバ、臭い、味を作り出します。この過程を発酵といい、納豆づくりの命ともいわれます。
納豆1粒当たり納豆菌は約2億個